シャーフコップのルール
4人専用の伝統的なトリックテイキングゲームです。カードに点数が振られており、規定の点数をトリックで取り目標を達成または阻止することを目指します。それにより得られるゲームポイントを多く得た人が勝者です。
※ "2023" はカードデックの名称としてつけられたものであり、従来のシャーフコップのルールから変更はありません。
01. カード構成
4スート、8ランクの32枚構成です。
- スート:ドングリ、葉、ハート、鈴の4種類
- ランク:以下の8種類
Schafkopf 2023を使う場合のカードの見方
このデックを使わない場合は、通常のトランプの2〜6を抜き、Qをオーバー、Jをウンターとして使ってください。
02. ゲームの流れ
配られた手札のカードを全てプレイして、点数計算を行うまでを「ディール」と言います。ディールは「カード配り」、「ビッド」、「カードプレイ」、「点数計算」の順番に進みます。1回のゲームで何ディール遊ぶかは自由ですが、プレイヤー人数(4人)の倍数が好まれます。
03. カード配り
カードを配る人を「ディーラー」と言います。最初のディールでは適当な方法でディーラーを決めます。ディーラーは全てのプレイヤーに8枚ずつカードを配ります。次のディールでは前のディーラーの左隣のプレイヤーがディーラーになります。
Schafkopf 2023で遊ぶ場合は、羊のコマをディーラーマーカーとして使ってください。
04. ビッド
シャーフコップは「デクレアラー」と他のプレイヤーに分かれて戦うチーム戦です。デクレアラーになると自分の手札を強くするためにルールを決めることができますが、他のプレイヤーはデクレアラーを勝たせないために妨害します。「ビッド」ではデクレアラーになる権利をかけてカードプレイの種類(ゲーム)を宣言します。
ゲームの種類
- パートナーゲーム:デクレアラーがパートナーを1人指定して2対2で戦います。2人で61点以上を獲得することを目指します。切り札はO、U、ハートです。
- ベンツ:1対3で戦います。デクレアラー1人で61点以上を獲得することを目指します。切り札はUのみです。
- ソロ:切り札スートを指定して1対3で戦います。デクレアラー1人で61点以上を獲得することを目指します。切り札はO、Uと指定したスートです。
- ベンツ・トゥ :1対3で戦います。デクレアラー1人で全てのトリックを獲得することを目指します。切り札はUのみです。
- ソロ・トゥ:切り札スートを指定して1対3で戦います。デクレアラー1人で全てのトリックを獲得することを目指します。切り札はO、Uと指定したスートです。
- ゼィー :手札がすべてOとUの場合に成立します。自動的にそのディールの勝者になり、24ゲームポイントを得ます。他のプレイヤーは8ゲームポイントずつ失います。
その後、03.カード配り から次のディールを行います。
ビッドの方法
ビッドではディーラーの左隣のプレイヤーからゲームの種類を宣言します。
時計回りに一人ずつ、一周するまで、より「強い」ゲームを宣言するか、パスします。もっとも強いゲームを宣言したプレイヤーがデクレアラーになります。
ゲームの強さ
(弱) パートナーゲーム < ベンツ < ソロ < ベンツ・トゥ < ソロ・トゥ < ゼィー (強)
Schafkopf 2023で遊ぶ場合は、サマリー図で下に行くほど強いゲームになります。
仮に、ディーラーの左隣のプレイヤーをAとして、時計回りにB、C、D(ディーラー)とします。
a. 最初のビッド
Aからビッドを始めます。デクレアラーになりたい場合は「プレイ」、なりたくない場合は「パス」を宣言します。「パス」が宣言されたら左隣のプレイヤーにビッドの手番が移ります。誰かがプレイを宣言したらc.に移ります。
b. 誰もプレイを宣言せず、みんなパスを宣言した場合
同じディーラーがカードを配りなおしてディールを再開します。
c. 誰かがプレイを宣言した場合
誰かがプレイを宣言したらその左隣のプレイヤーがより強いゲームを宣言することができます。
最初のビッドはゲームの種類を言わず「プレイ」と言って宣言しますが、それ以降はベンツ以上のゲームを明確に宣言します。
その後、勝ち抜き方式でビッドが行われます。先にビッドした方はビッドから降りる(パス)か、降りないで前の人が宣言したものと同じゲームを宣言(プレイ)することができます。
同じゲームを宣言したら先にビッドしたプレイヤーに優先権があります。
新しくビッドする方はより強いゲームを宣言するか降りるかを宣言します。
例:Aが最初にプレイを宣言しました。Bはベンツ以上を宣言するか、パスすることができます。Bがベンツを宣言したらAは「どうぞ」と言ってビッドから降りるか、「プレイ」を宣言して自分がベンツのゲームでデクレアラーになることを宣言します。Bは常により強いゲームを宣言するかパスしなければなりません。BがパスしたらAが勝ち抜き、Cと同じようにビッドを続けます。もしAが降りたらBが勝ち抜きCとビッドを続けます。Cは今まで宣言されたゲームより強いゲームをビッドするかパスを宣言することができます。
Dまで勝ち抜きのビッドを行い、もっとも強いゲームを宣言したプレイヤーがデクレアラーになります。
デクレアラーはゲームの種類を宣言します。自分が宣言したものを含めて、より強いゲームを宣言することができます。
- パートナーゲーム:切り札(ハート)以外のスートの1つ宣言します。そのスートのAを持っているプレイヤーがパートナーになります。宣言できるスートには制約があります。
- そのスートのAを持っていない
- A、O、Uを除いてそのスートを1枚でも持っている
パートナーに指定されたプレイヤーはパートナーであることを言ってはいけません。そのスートが最初にリードされた時にAでフォローしなければなりません。
全スートのAを持っている場合はパートナーを指定せずにパートナーゲームの内容で1人対3人として戦うことができます。
- ソロ:切り札スートを宣言します(ハートも宣言できる)。O、U以外でそのスートを1枚でも持っているスートを宣言することができます。
Schafkopf 2023で遊ぶ場合は、サマリー右部のマークの横にクリップをはさんで、切り札表示としてお使いください。
05. カードプレイ
ディーラーの左隣のプレイヤーからリードを行います。リードプレイヤーは好きなカードをプレイ(手札から1枚を選んで場に出す)します。続けて時計回りにカードをプレイします。リードされたカードと同じスートを持っていたらそのどれかをプレイしなければなりません。
全てのプレイヤーがカードを1枚ずつプレイしたらもっとも強いカードを出したプレイヤーがカードを全て獲得します。カードの強さはゲームの種類によって変わります。
注意:O、Uが切り札になっているゲームではO、Uは本来のスートではなくて切り札スートとして扱います。例えばパートナーゲームではOとUはハートと同じ切り札スートに入ります。
06. 得点計算
手札のカードをすべてプレイしたら得点計算に移ります。デクレアラーチームが獲得したカードポイントを数えてゲームの目的を達成した人から判定します。
ゲームの目的を達成した場合は、デクレアラーチームが他のプレイヤーからゲームポイントを獲得します。
- パートナーゲーム:2人で61点以上を獲得できていればデクレアラーチーム2人が1ゲームポイントずつ得ます。他のプレイヤー2人は1ゲームポイントずつ失います。
- ベンツ:デクレアラー1人で61点以上を獲得できていれば6ゲームポイントを得ます。他のプレイヤー3人は2ゲームポイントずつ失います。
- ソロ:デクレアラー1人で61点以上を獲得できていれば6ゲームポイントを得ます。他のプレイヤー3人は2ゲームポイントずつ失います。
- ベンツ・トゥ:1人で全てのトリックを獲得できていれば18ゲームポイントを得ます。他のプレイヤー3人は6ゲームポイントずつ失います。
- ソロ・トゥ:1人で全てのトリックを獲得できていれば18ゲームポイントを得ます。他のプレイヤー3人は6ゲームポイントずつ失います。
デクレアラーチームが目的を達成できなかった場合は、他のプレイヤーにゲームポイントを奪われます。計算方法は成功した場合と同じです。
例:パートナーゲームが成功したので、デクレアラーチームは1ゲームポイントずつ獲得し、他のプレイヤーは1ゲームポイントずつ失います。
例:パートナーゲームを1対3で成功したので、デクレアラーが3ゲームポイントを獲得し、他のプレイヤーは1ゲームポイントずつ失います。
例:ソロを1対3で失敗したので、デクレアラーが6ゲームポイントを失い、他のプレイヤーは2ゲームポイントずつ得ます。
特定の条件を満たすとゲームポイントにボーナス点が付きます。
- シュナイダー(+1点):デクレアラー側が91点/他のプレイヤー側が90点のカードポイントを獲得
- シュヴァルツ(+2点):全トリック獲得
- ランナー:もっとも強い切り札から連続して持っている枚数分ボーナス、パートナーゲームではパートナーの手札と合わせて数える
このページのルールはゲームファームのものとシャーフコップ協会のものを参考に書かれたものです。
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